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消えた年金記録」などとニュースで話題になっている「公的年金」。皆さんは、きちんと年金の保険料を払っていますか? また、これらの年金制度をきちんと理解をしていますか?

日本に住む20歳以上60歳未満の人はすべて「国民年金」(老齢基礎年金とも呼ばれます)に加入することになっています。また、サラリーマンなどは「厚生年金」に加入し、基礎年金と厚生年金の2つの年金に加入している形になります。

現在では、原則として65歳以上になると加入していた年金から「老齢基礎年金」が受けとれることになります(ただし、今後は支給開始年齢がひきあげられると予想されますが……)。

漫画(「年金保険料、払わなくてもいいや…」とのんきな青年)

では、実際に老後に受け取れる年金はいくらでしょうか? 国民年金では年間778,500円(平成25年10月より)を受け取ることができます。但し、これは保険料を20歳から60歳まで40年間支払った場合です。

現在支給されている人の平均額は、国民年金の老齢基礎年金で月額54,984円、年間では659,808円です。厚生年金の方の平均は月額150,693円、年間で180万円ほど(平成25年8月)。厚生年金だと夫婦あわせて年間245万円ほどの年金となり、生活もなんとかやっていけそう。でも、国民年金だけで生活をするのは苦しいところす。

この国民年金ですが、現役時代に支払う保険料は月額15,040円(平成29年度まで毎年度月額280円値上げされます)。それなら、国民年金なんて必要ないかも……と思っていたりしませんか?

公的年金の一番の特徴は「終身年金」です。生きている間はずっと年金を受け取れます。また、「物価スライド制」といわれ、物価の変動にあわせて年金額が変化します。将来の貨幣価値が変わると年金額もあわせて変わるということですね。実際に年金を受け取るのは何十年も先のことなのでこれは安心です。このような制度、民間の保険ではありません。

以上のことから、公的年金は老後の生活を考える上では必要なものだと思います。もちろん、年金だけで生活が出来るというものではありません。他にも、預貯金や資産が必要になってくるでしょう。でも最低限のラインとして、公的年金はもらえるようにしておきたいもの。預貯金など資産が少ない人は、特に注意してくださいね。公的年金もなく預貯金も少ないとなると、本当に老後の生活が危ぶまれますよ。

老齢年金は、保険料を支払った期間が25年以上ないともらえません。保険料の納め忘れのないようにしましょう。また、生活が苦しく保険料が払えないという人は、「免除制度」があります。所得によって保険料が免除されますが、保険料を支払った期間としてカウントされますし、年金額も未納時よりはアップします。

お金がないからと国民年金の保険料を滞納している人は、早急に免除申請をしましょう。これで、老後の年金受給に一歩近づくことになります。

貯金がない、手元にお金がない、生活が苦しい……このように、今の生活で精一杯という人こそ、老後の生活を考えなくてはいけないのです。老後の生活が今より好転するとはあまり考えられません。まずは、公的年金が受給できるようしておきましょう。

リタイア後に、消費者金融(消費者ローン)でお金を借りるのはとても危険。生活費にあてるべき年金が返済にまわってしまいます。最近では、年金を担保にしてお金を借りる人も多いとか。老後の生活なんて先のこと…と思わないで、少しずつでも準備をするようにしたいですね。

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