お金を「借りる」最新事情
「生活費が足りなくなった」「旅行に行きたい」「彼女へのプレゼントに」などと気軽にローンを組み、お金を借りる人が多くなっています。
「消費者金融連絡会」の調査によると、2005年3月末時点での消費者向け無担保ローンの貸付残高は11兆6,720億円だとか。15年間で約3.6倍も貸付が多くなっています。テレビコマーシャルや広告などにより、身近に感じられるようになった消費者金融。かなり利用されているようです。
では、実際にはどのような人が利用しているのでしょうか?利用者の男女比は7対3と男性が圧倒的に多いようです。年齢を見ると、新規契約者では20歳代が42.8%と圧倒的に多くなっていますが、既存顧客は20歳代21.5%、30歳代27.9%、40歳代20.3%、50歳以上30.4%と、どの年齢層も均等に借入れをしています。
気軽に利用している20歳代と、利用期間が長期に渡っている40歳以上といったところでしょうか。
年収別でみると、新規契約者では年収400万円未満の層が66.3%となっています。そのうち、年収200万円未満が17.2%も占めており、低所得者層の利用が多いことがわかりますね。既存顧客のほうを見ても、年収200万円未満が17.6%、400万円未満で61.5%と新規契約者の分布とほとんど変わりません。
既存顧客のほうは平均年齢があがっているのに、年収はそれほどあがっていないということですね。いずれにしても、低所得層で借入れが多いというのが実情のようです。
また、「消費者ローン利用者、経験者の意識調査(*1)」によれば、消費者ローン利用者の借入れ残高は「100万円~300万円」が一番多く、全体の35%も占めています。300万円以上も26%となっており、100万円以上の借入れがある人は全体の61%にも及んでます。
また、1か月当たりの返済額は、「5~10万円」が一番多く29%、「10~30万円」が22%と続きます。「30万円以上」も4%となっており、毎月の返済が高額である割合が多いこともわかります。
お金を借りるということは、このような状況になるかもしれないということですよ。本当にお金を借りないといけないのか、返済はやっていけるのか、再び借りるということにならないのか……お金を借りる前にしっかりと考えたいものです。
(*1)出典:
株式会社NTTデータ経営研究所「消費者ローン利用者・利用経験者の借入に関する意識調査」(2007年11月6日発表)